Interview

ぴあで働く人達 小林 洋一

小林 洋一

2015年 新卒入社

セールスプロモーション局
内製化推進部 部長

エンタテインメントに関わってエンジニアとして自己実現できる、それがぴあです

入社時の配属希望はSEではなく営業だった

学生時代からライブが好きで、チケットぴあをよく利用していました。卒業後は何かしら好きなこと、興味がもてることに携わりたいという想いで就活をしていました。ただ10年、20年、30年先、自分が何に興味を持っているかはわからない。趣味がどれだけ変化しても、好きなことに関わり続けられる仕事はないか。そう考えた時に、あらゆるエンタテインメントに携われる可能性がある「ぴあ」に魅力を感じました。

私は理系大学の情報系の学部出身ですが、実は、入社時は営業を希望していました。学生時代、周りにはプログラムを作るのに長けた友人がたくさんいました。彼らを間近で見ていて「とてもじゃないが敵わない。プログラミングが特別好きなわけでもないし、SEは向いていない」と思ったからです。

ところが配属されたのはシステムの開発・保守を担当する部署。しかも上司は「三度の飯よりプログラミングが好き」という生粋のエンジニアでした(笑)。自分は今後、この部署でやっていけるのか、悩んだのをよく覚えています。

“コミュニケーション能力“を武器に

配属後はチケットぴあを含めたチケットサイト群の保守対応を担当することとなりました。実際に仕事を進めていくと、SEにはプログラミング以外にも、ステークホルダーと合意形成をとり、案件を進める、困りごとがある方々と事象を整理するところから向き合うといった“コミュニケーション能力”が必要とされる役割もあることがわかりました。

自分自身もそういった役割を仕事の中で担うことが楽しく、社内のさまざまな部署から「そもそもこれってできるの?」「どうすればできるのだっけ?」という相談を受けることが増えたんです。そして自然と少しずつWEB周りの相談窓口として機能していけるようになり、配属当初の悩みは薄れていきました。

コロナ禍ですべてのライブが突然中止に。そのときぴあは…

新型コロナウイルスの蔓延により、2020年2月26日に政府から大規模なスポーツや文化イベントの開催中止・延期または規模縮小の要請が出され、これを発端に公演の自粛が相次ぎ、4月7日の緊急事態宣言以降はほぼすべての公演が中止・延期を余儀なくされました。

チケッティング業務 において公演のチケットを正確な情報で販売し、ユーザーが滞りなく公演を楽しんでもらうことがぴあの主要な役割ですが、公演が中止・延期の際にユーザーに払い戻しを行うことも、ぴあの重要な役割のひとつです。しかしこれまで払い戻しとなる公演は全体でもわずかであったため 、業務フローが整理されておらず、アナログな対応も多く伴っていました。

突然あらゆる公演が中止になるという事態に社内は大混乱しました。払い戻し方法は、販売方法、チケットの発券状況によって、変わるため、払い戻しに関する業務がひっ迫しました。しかし、ぴあの責務を放棄するわけにはいきません。この時期は社員総出で一枚ずつチケットを確認しながら手作業で払い戻しに対応する業務にも追われていました。

「ぴあ」だからできたライブ配信

この時期に並行して動いたのが、ライブ配信サービスの開発です。突然表現の場がなくなったアーティストたち。そんな中で何組かのアーティストがライブの無料配信を試みました。

コロナ禍でアーティストの収益が絶たれただけでなく、ぴあも売上が立たなくなりました。そんな中、ぴあでは私を含めた数人の有志が「配信ができるプラットフォームを構築しよう」と集まったのです。私はシステム開発と業務設計を担当しました。

新しいベンダーさん にも協力していただき、企画から2か月程経った2020年5月1日に『PIA LIVE STREAM』がリリースとなったのです。

単に配信するだけなら、すでにいくつものプラットフォームがあります。その中で“ぴあらしさ”をどこで出すのか。結果、「相手と向き合うこと」だという考えに達しました。

これまで自分たちも配信に関する知識はなかったのですが、配信に関するノウハウを社内外に伝えつつ、ユーザーにはこれまでのチケット販売と同様に安心してぴあのサービスを利用してもらうことを心がけました。

この数ヵ月は本当にきつかったですが、全国にいるほぼ全員の営業担当者とやりとりをしたことで多くの関係が構築でき、私の中で大きな財産になっています。

“コミュニケーション”を大切にするチームを築きたい

今でも私は年間30本程度、プライベートでもエンタメの現場に足を運んでいます。また当日のさまざまな対応のサポートとして行くこともあります。広い会場にいる人たちの笑顔を見ると、「ここにいる全員がぴあのサービスに触れているのだな」と嬉しくなります。

一方でエンタテインメントの主役はステージに立つ人であり、私たちは黒子の立場です。だからこそエンタメの現場の楽しさを半減させるようなことがないよう、日々複雑化する要求をとらえつつ、サービスと向き合っていく必要があると考えています。

システム開発を内製化するにあたり、新しいチームでは活発なコミュニケーションを大切にしたいと考えています。システム開発はデジタルを担う部門ですが、扱うのはエンタテインメントというアナログ感を大切にするもの。

作業に集中する時はリモートで仕事をしつつ、要所要所でエンジニアが集まって顔を合わせてコミュニケーションをとりながら目標に向かっていくことも重要だと思います。他の部署の人たちとも関係を持つ中で生まれるものは、ぴあらしいオリジナリティに溢れたものになるはずです。

ぴあという会社には、社員のチャレンジを応援してくれる風土があります。エンタテインメント全般に関わりながら自己実現がしたいと考えている人であれば、エンジニアの立場でもチャンスはたくさんあるはずです。これから生まれるチームを会社に対して影響力を与えられるような集まりにしていきたいですね。